2016年

8月

31日

This I Dig of You - Hank Mobley(3)

レッテルA、はじめの4小節。

基本的には、

|C△7 | Dm7 | Em7 | Dm7 |

という流れです。

 

これをどう考えるか。どうバリエーションを持たせるか。

 

1) C△7とEm7(とAm7)は機能的にはトニックなので置換できるでしょう。

2) Dm7はDm7-G7に分解してもいいでしょう。

3) Dm7とEm7のあいだに経過的なディミニッシュコードD#dim7を差し挟めるでしょう。

 

くらいのアイデアがあるんだと思います。

 

3)については、

Em7の前にドミナントモーションとなるようB7を持ってくる。

持ってきたB7の上に♭9thを積んで、ルートをとっぱらったらD#dim7になった、という理解でもいいかもしれません。

 

|C△7 | Dm7 B7(♭9) | Em7 | Dm7 |

↓ ↓ 

|C△7 | Dm7 D#dim7 | Em7 | Dm7 |

↓ ↓ 

|C△7 | Dm7 D#dim7 | C△7 | Dm7 G7 |

 

ソロの冒頭4小節。

こんな感じのコード進行をイメージしてるんじゃないかと思います。

 

2コーラスめ後半はこれ。

4コーラスめ、前半がこれ。

全部似たような感じ。

 

3小節目は、毎度、3拍めの頭に「ド」の音があるので、あんまりEm7には感じられません。

言うほどC△7ぽくもなくて、C6か、C6/Eか。

そんな感じ。

 

循環の曲の最初の4小節にも使えるフレーズです。

 

 

Bメロのラスト4小節。

|E♭m7 A♭7 | Dm7 | G7

の流れ。

この調のⅡ-Ⅴは(テナーサックスでいうと)Dm7-G7で、その前に半音上のⅡ-Ⅴ(E♭m7-A♭7)を差し挟んでいます。

 

これはなんなのだ、という話なんですが。

 

もう少し前からコード進行を追うと、

|F△7    | F#m7(♭5) B7| Em7 | A7 |

|E♭m7 A♭7               | Dm7 | G7 |

となっています。

 

3~4小節め、Em7-A7の次にありがちなコードはD7。

ドッペルドミナント(ダブルドミナント)とか言うやつ。

|F△7    | F#m7(♭5) B7| Em7 | A7 |

|D7       |D7                     | Dm7 | G7 |

こんな曲、ありがちじゃないですか?

 

このD7の裏コード(代理コード)はA♭7

このA♭7を分割してⅡ-Ⅴになるようなマイナー7thを差し挟むと、

E♭m7-A♭7の流れになります。

 

スタンダードナンバーのJust Friendなんかもおんなじ捉え方ができるかと。

 

で、こういうときにハンクモブレー先生は何をやっているか。

 

Ⅱ-ⅤのⅤだからといってA♭7のところにオルタードスケールを使うのはこういうケースではそれほど効果的ではなく。

E♭m7をドリアン、A♭7をミクソリディアンでとって。

(結局E♭m9が2小節あると思ってほぼオッケー。というか、そっちの方がうまいこといく気がする)

 

それをうまいこと半音シフトさせるのがいい感じです。 

 

 

そういうことを踏まえつつ。

譜面には書ききれない、音の強弱とか、タイミングとかを真似していくのも大事なんだけど。

とっても勉強になるソロです。