There will Never be another you (2)

さて。

この曲、セッションの場で聴いて覚えたもので、原曲なりジャズの名演を一切聴かず吹いてました。

それでも何かしら吹けたんですけど、やっぱり、いろんなプレイヤーがどう吹いているか研究した方がよかったなぁ、と。

 

今はYou Tubeとか定額制の音楽配信サービスとかあり、いろいろ聴けて便利な世の中です。

 

ここでは、大好きなPhil Woodsのプレイを。

1957年の録音とあります。

フィルウッズは1931年生まれなので、26歳とかのテイク。

ゴリゴリ感があんまりなくて、なんとなく爽やか。

 

さぁ、採譜。

聴いて、聴いて、音を採って、練習して、練習して。

 

譜面はアルトサックス用にin Ebです。in Cの譜面は下の方にあります。

テーマ部のオブリ。

なかなかに味わいがあります。

 

1-2小節めは、毎度ルートがⅠ-Ⅱ-Ⅲ-Ⅰと動いているので、そういう指定なんでしょうか。

3小節めはⅦm7のイメージかと。あんまり♭5thの音は出てきません。

 

クリシェ的な動きや、コードの切り替わりで特徴的な音をつなぐことで、スムースなラインが出来ています。

Phil Woodsって、2管でやってるときのこういうライン、かっこいいです。

簡単そうなんだけど、いざやろうとすると、意外と難しい。

 

お次は、アドリブ部。1コーラスのみ。2コーラスくらいやってくれてもよかったのに。

黒本のコード進行を眺めていてもなかなかイメージできない箇所が随所に。

レッテルAの3-4小節めとかは、E7一発でとってる感じです。

レッテルBの2小節めは、黒本だと、サブドミナントマイナーの代理コードで♭Ⅶ7(#11)が書いてありますが、

(実音だとD♭7、in E♭の譜面ならB♭7)

このテイクだと、#11感はあまりありません。

どっちかというと、Ⅳ△7 - Ⅳm7の雰囲気です。

 

まぁ、そういうことを考えるのも有益ですが、それよりも有益なのは、どこでタンギングしているか、どの音を強く吹いていて、どの音を「飲んでいる(弱く吹いている」か、というところを聴きこむこと。

可能な範囲でアクセントやスラー、飲んでいる音は括弧で書いてみました(想像で書いている部分も多々ありますが)。

聴いて、聴いて、真似して。

 

(続く)

 

P.S.実音の譜面もアップしておきます。